【2022最新】レーダー探知機は意味がないと言われる理由と、それでも未だ売れ続けるモデルがある理由

レーダー探知機とは、昔からある「警察の取締情報を教えてくれる機械」のことです。ホームセンターやカー用品店で数多くの種類のレーダー探知機が販売されており、ドライバーの中では取り付けている人も多いでしょう。

一方で、最近では「取締技術が高度化しているので、もはやレーダー探知機は意味がない」と言う人も一定の数存在します。

ここでは、警察とのイタチごっことも言われているレーダー探知機について、効果がある取り締まり装置と効果がない取り締まり装置の違いや取り締まり装置の違い、最新のレーダー探知機に求められる機能について紹介します。

レーダー探知機は意味がないと言われる理由

レーダー探知機に意味がないと言われる理由は大きく分けて2つあります。

移動オービスや光電管式取締に対応できないから

光電管方式は、路肩の2つの地点に装置を設置して、通過する時間で速度を計測する方式のため、計測に電波を発しません。

最近では、「ゾーン30」と呼ばれる市街地や住宅街の最高速度を30km/hに設定された道路によく見かける移動式レーザー式オービスの中で、光電管を使用している場合、レーダー探知機では有効な対策がありません。

光電管方式は今後も全国各地に広がっていくと予想されるため、住宅地走行の際には細心の注意が必要ですし、そもそもいつ誰が飛び出してくるか分からない住宅地でスピードを出す行為は危険とも言えます。

カーナビアプリでオービスの位置を警告してくれるものもあるから

また、近年ではYahoo! カーナビのように、オービスの位置を警告してくれるアプリもあります。車のナビではなくスマホをナビにして利用している人にとっては、それだけで十分と考えている人も多いでしょう。

それでもレーダー探知機を持つ理由は、多種多様なオービスの存在とGPS機能にある

このように一部分ではレーダー探知機の限界がある一方で、レーダー探知機が探知可能なオービス(自動速度違反取締装置)も多数あります。

そもそも、警察の取締は所定の日時の所定の場所で行われますが、一方でオービスは24時間365日動作、かつ数が多いために一定の脅威度があります。

特に固定式オービスによる取締を受けると一発で赤切符となり、免停・免許取消となってしまいます。

懲役刑も?交通違反の「青切符」「赤切符」の違いを詳しく解説!

2022.01.26

では、オービスとはどのようなものがあるか見てみましょう。

①レーダー式オービス

レーダーを発射して速度を計測する装置で、撮影できフィルム枚数が限られており、フィルム切れもあります。近年では減少傾向にあります。

レーダー探知機で探知可能なオービスです。

②Hシステム

測定方法はレーダー式と同じですが、フィルム式ではなく、通信回線で常時接続されています。レーダー探知機で検知されにくい、断続的なパルスレーダー波を発することで性能向上を狙いました。登場から30年経つ今は、ほとんどのレーダー探知機が対応しています。

③ループコイル式オービス

道路内に埋め込まれた磁気センサーのループコイルを利用して速度を測定するタイプです。レーダー探知機は反応しませんが、GPS機能を持つレーダー探知機はその場所が登録されていることで対応することが可能です。

レーダー式同様に、フィルム式のため、フィルム切れを起こすこともあります。

④LHシステム

ループコイル(L)式オービスとHシステムを組み合わせたオービスで、レーダー探知機に反応せず、フィルム切れの心配がない最強のオービスと言われ、設置個所は増加傾向にあります。

しかし、GPS機能を持つレーダー探知機は、その場所が登録されていることで対応可能となります。

⑤移動式オービス

幹線道路や通学路などで場所を問わず設置して取り締まりを行うため、「えっ!」と焦ってしまう人も多いでしょう。

レーダー方式ならばレーダー探知機で検知可能ですが、レーザー光を使用したオービスの場合、最新のレーザー対応探知機なら検知可能ですが、長年利用している古いレーダー探知機では対応できません。

レーザー対応探知機でも、レーダーほど安定してキャッチできないため、最新式でも注意が必要です。

一方で、移動式オービスはどこにでも置けるわけではなく、取締しやすいポイントへ設置されることが多くなっています。このため多くのレーダー探知機では、移動式オービスが設置されやすい場所を警戒エリアとして登録しています。

移動オービス(MSSS)の例。こちらはレーダー式のため、レーダー探知機で対応可能。

固定式オービスの例(Hシステム)。場所がわかるためGPS機能モデルで対応可能。

レーダー探知機に必要な機能とは?格安のものを買っていいの?

レーダー探知機は数千円の商品~3万円を超える商品までさまざまです。

これからレーダー探知機を選ぶにあたり、抑えておきたい機能について紹介します。

レーザー式対応探知機を使う

通学路など生活道路での取り締まりはレーザー式の小型移動オービスが設置されることが多くなっています。「ゾーン30」と呼ばれる市街地や住宅街の最高速度を30km/hに設定しているエリアで特に取り締まりが強化されています。

レーザー式に対応していない探知機では探知不可能です。また、固定式オービス自体、レーダー式からレーザー式に置き換わることも予想されていますので、レーザー式対応は必須と言えます。

格安のものはレーダー式にのみ対応しているため、最新式オービスを探知できない場合があります。

GPS機能は必須

GPS機能のあるレーダー探知機は、通常電波を発していないループコイル方式のオービスでも、その位置情報で対応することが可能です。

Wi-Fi機能を持つレーダー探知機の場合、随時情報の更新が可能です。取り締まり情報など最新の情報を常に知りたい人におすすめです。

最新モデルのレーダー探知機を使う

上の「GPS機能」にも書きましたが、最新のレーダー探知機には最新のマップ情報が保存されています。取締の場所やオービスの位置は年々変化しているため、型落ちのものや更新不能なモデルは格安で販売される傾向にありますが、それなりに効力が減ると考えるようにしましょう。

レーダー探知機の形状やタイプも重要

レーダー探知機は、モニター1体型やセパレート型、シガーソケット給電方式やソーラータイプなど種類は豊富です。

モニター付きのレーダー探知機の場合は、オービスの場所の映像でわかりやすく多くの情報を得ることができます。ドライブレコーダーと同時に取付ける場合には、映像が撮れない/レーザー波をキャッチできないなどの干渉が起きないよう、場所に工夫が必要です。

また、ドライブレコーダーとレーダー探知機が1体となったモデルも出てきています。

シガーソケット給電は便利ですが、ドライブレコーダーも使用している場合は2股のソケットを利用したり、ヒューズ電源を利用したり工夫が必要です。

ソーラータイプは配線不要で一見便利ですが、機能が限られている場合があります。また、ソーラー充電機能が機能しなくなったり、バッテリー性能が低下した場合は電源がすぐに落ちますので、有線での使用がおすすめです。

おすすめのレーダー探知機は?

では、上記を踏まえたおすすめのレーダー探知機を紹介していきます。

レーダー探知機のメーカーはユピテル、コムテック、セルスターの3社がありますが、現在の選択肢は実質ユピテル一択です。

コムテックは2021年末にテレビ放送の受信障害の原因となることが判明したため、コムテックのレーダー探知機は全モデルが販売停止・回収となっています。

セルスターはレーザーの探知距離がユピテルよりも短いと言われており、買う理由はあまりありません。このため今からレーダー探知機を購入するのであれば、ユピテル製が第一選択になります。

ユピテル LS710

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ユピテルはレーダー探知機の老舗です。そんなユピテルの最新式レーダー探知機が「LS710」であり、レーザー式にも対応しています。レーザー受光部とディスプレイ部が個別になったセパレート型であり、モニターの置き場所に困らず、探知性能は業界屈指です。

また、ユピテルの特許技術であるリアルタイム警報機能(走行位置周辺の取締情報をリアルタイムに取得して警報してくれる)を搭載しているため、走っていない道路の取締情報等に警戒する必要がなくなるのが良い点と言えるでしょう。

ユピテル LS320

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LS710よりお値段が5000円ほど下がる「LS320」は、モニタ一体型となっているタイプです。このため、フロントガラスの下など、置く場所に一定の制約が出てきます。

レーザー受信性能はLS710とさほど変わらないため、もともとダッシュボード上に置く予定だった方などは、こちらのほうがコスパの面でおすすめです。

ユピテル LS100

こちらはエントリーモデルに設定されたモデルで、標高データや気圧センサーが省略されており、道路の特定精度がやや劣ります。レーザー探知性能も1段階抑えられています。その分お値段はLS320より10000円程度下がるため、手軽にレーダー探知機を入れたい場合には選択肢になるでしょう。

地味に助かるOBD II連携機能

ユピテルのレーダー探知機はOBDIIと呼ばれる規格で車と接続が可能です。接続することで、現在の燃費情報やエンジンの点火角度などがわかります。

筆者もユピテル製のレーダー探知機を使っていますが、潮汐情報なども表示できるので、釣りに行くときの潮見表代わりに使っているほか、燃費情報を常時表示することでエコドライブに繋げています。

筆者のレーダー探知機の表示情報。速度はメーター読みではないより正確な速度を表示でき、燃費・加速度は優しくエコなドライブの心がけにつながります。

安全な速度で走行することが最も有効な対策

なお言うまでもないことですが、交通取締に対する一番の対策は、警察に捕まらない・オービスなどの取り締まり装置に撮影されない安全な速度で走行することが最も有効な対策です。

特に、移動オービスが多く配備されやすい住宅街などは、自転車・子供の飛び出しも予想されますので細心の注意が必要です。レーダー探知機は交通違反を奨励するものではなく、あくまで安全かつ無用な取締を回避した気持ち良いカーライフを送るためのものです。

レーダー探知機の取り締まり通知は、参考までとして、常に安全な速度で運転することが何よりも重要といえるでしょう。