運転しているとたびたび直面するのが、駐車場が見つからない問題。
私も目的地の近くの駐車場がなかなか見つからず、グルグルと探し回った経験が何回もあります。
そんなとき、パーキングメーターを活用すると駐車場問題が解決するかもしれません。
今回は、繁華街や駅前などで駐車する際に便利なパーキングメーターの使い方についてご紹介します。
パーキングメーターって何?
パーキングメーターとは簡単に言うと有料の路駐スペースのことです。そして厳密には、路上の駐車スペースの中に停まった車を感知して、駐車時間を自動的に測定したり、駐車料金を計算する機械のことを指して「パーキングメーター」といいます。
パーキングメーターは民間企業ではなく都道府県の警察(東京なら警視庁、神奈川県なら神奈川県警察など)の管轄で設置されています。
周りの交通情報にあわせて、駐車できる時間帯や制限時間などが区間ごとに定められているため、利用方法を誤ると道路交通法違反に問われる一方、繁華街や駐車料金が高いエリアにも安価に設置されていることがあり、使いこなすととても便利な代物です。
パーキングメーターはどこに設置されている?
パーキングメーターは「時間制限駐車区間(一定時間のみ駐車ができる区間)」の中に設置されています。
時間制限駐車区間には「P」と書かれた青色の標識が掲げられており、標識の中に駐車できる時間帯と一度に利用できる制限時間が記載されています。
パーキングメーターの場所は、各都道府県警察のWebサイトに掲載されていることがあります。
例えば東京都ならこのページ、大阪府ならこのページに掲載されています。
パーキングメーターの種類・方式
パーキングメーターには、個別のパーキングメーターで利用時間を管理する個別型と、終了時間が印字されたチケットが発給されるチケット型(「パーキングチケット」とも呼ばれています)の2種類の方式があります。
それぞれ使い方が異なるため、このあと詳しい使い方についてご紹介しますね。
個別型パーキングメーターを使う手順
パーキングメーターには、それぞれの機体に料金や制限時間などの使用方法が書かれています。
必ず各機体の使用方法も確認した上で利用するようにしてくださいね。
1.車を白線の枠内に収まるように駐車する
まずは、車を白線で区切られた駐車スペースの中に収まるように駐車しましょう。枠からはみ出すと駐車違反になるため、注意して停めるようにしてください。
2.パーキングメーターの表示が「0分」になっているか確認する
駐車後、パーキングメーターの表示が「0分」になっているか確認しましょう。パーキングメーターは、駐車を感知するとタイマーが作動し、経過時間を表示する仕組みになっています。
もし故障などで表示が出てこない場合は、付近にある別のパーキングメーターを利用するようにしてくださいね。
3.駐車料金をパーキングメーターに投入する
駐車料金が投入されるまで、パーキングメーターには「未納」のランプが点灯しています。「未納」のランプが点灯している状態のまま車を放置していると、駐車違反となってしまいます。
そのため、駐車したら必ず先払いで駐車料金を投入するようにしましょう。なお、駐車料金を投入してから2分以内に「領収書発行ボタン」を押すと、領収書を発行することができます。
4.制限時間を確認し、時間内に戻ってくる
駐車料金を支払うと、パーキングメーターには駐車可能な制限時間が表示されます。制限時間を過ぎると、パーキングメーターの「超過」のランプが点灯します。
「超過」のランプが点灯したまま車を放置していると、駐車違反となってしまうため、必ず制限時間内に車を発進させるようにしてください。
パーキングメーター設置箇所のなかには、上の写真のように「貨物用」と書かれたパーキングメーターがある場合があります。ここに普通乗用車を駐車することはできるのでしょうか?
答えは「都道府県による」です。例えば警視庁ではこちらのページで以下のように解説しています。
この駐車枠は、貨物車以外の車両も利用できますが、荷さばき目的以外の車両はできるだけ他の駐車枠を利用していただくよう、御協力をお願いします。
このため、東京都内においては「貨物車」と書かれたスペースを貨物車以外でも利用することができます。
一方で愛知県警のこちらのページでは、以下のように解説しています。
このパーキング・メーターは貨物車のみが利用できるので、貨物車以外が駐車した場合は駐車違反となります。
このように記載されているため、愛知県内では普通乗用車が貨物車スペースに止めると違反です。
このように都道府県によって対応が異なるため、利用前には必ず所轄の警察署等に確認するようにしてください。
チケット型パーキングメーター(パーキングチケット)を使う手順
では次に、チケット型のパーキングメーター(パーキングチケット)の使い方を解説していきます。
個別型パーキングメーターとチケット型パーキングメーター(パーキングチケット)の大きな違いは、チケットの発給有無です。
使い方を間違えると駐車違反になってしまいますので、機体に記載されている使用方法をしっかり確認して、正しく駐車するようにしましょう。
車を白線の枠内に収まるように駐車する
まずは、車を白線で区切られた駐車スペースの中に収まるように駐車しましょう。
枠からはみ出すと駐車違反になるため、注意して停めるようにしてください。
駐車料金を投入し、パーキングチケットを発行する
駐車したら、速やかにパーキングチケット発給機でチケットを発行します。
まずは所定の駐車料金を投入し、自分の車のナンバープレートに記載の4ケタの数字(車両番号)を入力して、「確認」のボタンを押してください。
「確認」ボタンを押すと、日時や制限時間が記載されたパーキングチケットが出てきます。
なお、パーキングチケットには領収書もついています。
パーキングチケットを車内の見やすい場所に掲示する
パーキングチケットの領収書の部分をはがすと、はがした面が粘着面になっています。
これを車内前面のフロントガラスの内側に貼り付けてください。
バイクなどを停める際は、ハンドルやタンク、メーターなどの目立つ場所に貼り付ければ大丈夫です。
パーキングチケットが車内前面の見やすい場所に掲示されていない場合には、駐車違反になってしまいます。
なお、粘着面ははがしても跡が残らないタイプになっているので、安心して貼ってくださいね。
パーキングチケットはフロントガラスに糊付けするものですが、フロントガラスが汚れることなどを理由に貼り付けたくない場合もあると思います。その場合には、ダッシュボードの上などの分かりやすい場所に掲示することもできます。
ただし、券面に記載された事項が見えなくなる「裏返しでの放置」や「折り曲げ」は、パーキングチケットに許された駐車の権利を放棄することになり、駐車違反に問われる場合があります。
制限時間を確認し、時間内に戻ってくる
パーキングチケットには駐車可能な制限時間が記載されています。
制限時間を過ぎたまま車を放置していると、駐車違反となってしまいます。
必ず制限時間内に車を発進させるようにしてください。
パーキングメーターの注意点のおさらい
ここからは、パーキングメーターを利用する際の注意点について、いくつかご紹介します。
①パーキングメーターの制限時間内で利用する
パーキングメーターにはそれぞれ指定の制限時間があります。
制限時間を過ぎると駐車違反になってしまうので、必ず時間内に車を発進させるようにしてください。
②パーキングメーターの利用可能な時間帯を確認する
パーキングメーターには、「9時から19時まで利用可能」というように、一日の中で利用可能な時間帯が設定されています。
それ以外の時間帯で利用すると駐車違反になってしまう場合があるため、必ず標識や機器に記載されている時間帯を確認するようにしてください。
③駐車料金は必ず先払いで支払う/パーキングチケットを車内前面に掲示する
駐車料金を支払っていない状態で車が放置されていた場合、駐車違反になってしまいます。
車を離れる前に、必ず所定の駐車料金を支払うようにしてください。
また、チケット型のパーキングメーターを利用する際は、必ずチケットを車内前面に貼り付けてから車を離れましょう。
④白線の内側に駐車する
パーキングメーターは、白い枠線の内側に停まった車を感知してタイマーを作動する仕組みになっています。
白線の枠をはみ出した状態で車が放置されていると、駐車違反になってしまいます。
駐車の際は、必ず白線の内側に車を停めるようにしましょう。
⑤パーキングメーターの場所取りは禁止
利用したいパーキングメーター内にカラーコーンを立てておくなどして、前もって場所取りをする行為は道路を不法占拠することになるため、道路交通法違反になります。
どんな状況でも、パーキングメーターの場所取りはしないようにしてくださいね。
⑥二輪車で利用する際には注意が必要
パーキングメーターには、バイクなどの二輪車を停めることもできます。
ただし、バイクの性質上、自分が正しく利用していても、以下のような場合には駐車違反になる可能性があります。
- 駐車中の二輪車を、第三者が枠外に移動させた場合
- 二輪車を停めているスペースに、第三者が別の二輪車を並べて駐車した場合
- 風などで倒れて二輪車が枠外に出てしまうなど、感知が切れてしまった場合
そのため、二輪車で利用する際には十分注意する必要があります。
なお、上記のような事故が起こりにくい二輪車用のパーキングメーターも存在しますので、近くにある際は二輪車用のパーキングメーターを利用することをおすすめします。
おわりに
以上、パーキングメーターについて解説しました。パーキングメーターは使い方を間違えると駐車違反になる可能性もあるため、制限時間や使用方法には十分注意する必要があります。
ですが、正しく利用さえできれば、駐車場問題を解決できる非常に便利なものです。
駐車場に困っている際に街中でパーキングメーターを見かけたら、ぜひ積極的に使ってみてくださいね。